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- 6 放射線計測ガイド
- 6-2 放射線計測の基礎
- 6-2-1 放射線とは
- 6-2-1-10 荷電粒子による核反応
6-2-1-10 荷電粒子による核反応
- 1. α線
- 2. β線
- 3. 軌道電子捕獲
- 4. γ線
- 5. 自発核分裂
- 6. α線と物質との相互作用
- 7. β線と物質との相互作用
- 8. γ線と物質との相互作用
- 9. 中性子と物質との相互作用
- 10. 荷電粒子による核反応
- 11. 放射線の量と単位
α線のように比較的エネルギーの小さな荷電粒子でも、ターゲットとなる原子核の原子番号が小さい場合はターゲット核周辺の電場が小さいため、相手の原子核と接触し、核反応を生ずることがある。
9Beは中性子を放出しやすい特異な原子核で、α線と9Be(α,n)12C反応を起こす。この核反応は中性子生成反応であり、α線放出核種である241Amと9Beの混合物を密封したものは中性子源としてよく使われる。
サイクロトロンなどの加速器で得られるエネルギーの大きな荷電粒子ではさまざまな核反応を生ずる。例えば、放射性核種である65Znは、銅ターゲットに陽子(p)や重陽子(d)ビームを照射し、65Cu(p,n)65Znあるいは65Cu(d,2n)65Zn反応を利用して生産される。