- JEMIMAトップページ
- お役立ち情報
- 技術解説
- 6 放射線計測ガイド
- 6-3 放射線モニタ
- 6-3-2 製品紹介
- 6-3-2-11 液体シンチレーションカウンタ
6-3-2-11 液体シンチレーションカウンタ
- 1. エリアモニタ
- 2. ダストモニタ・ヨウ素モニタ
- 3. ガスモニタ
- 4. 水モニタ
- 5. 表面汚染モニタ
- 6. 個人線量計
- 7. ホールボディカウンタ
- 8. 環境放射線モニタ
- 9. サーベイメータ
- 10. 食品放射能モニタ
- 11. 液体シンチレーションカウンタ
- 12. γ線可視化カメラ
- 13. その他
低エネルギーのβ線(3Hや14C等)はNaI(TI)シンチレータ等の固体のシンチレータでは効率良く測定はできない。これらを測定する際には液体シンチレータを使用すると高い効率で測定ができる。対象とするサンプルは液体で、液体のシンチレータを直接混ぜ合わせ、そこから発生するシンチレーション光を測定する。混ぜ合わせた試料は専用の小型のビン(バイアル)に入っており、そこから出るシンチレーション光を、光電子増倍管にて測定する。液体シンチレータは放射性物質の周囲を包囲しているため、4π方向(試料の全方向)からの放射線を測定することができる。これにより、直接放射性物質の濃度測定が可能となる。
図3.2.11-1 放射性物質の濃度測定イメージ
液体シンチレーションカウンタの応用分野は広く、薬学・生物学・医学における薬物動態試験および臨床生化学、放射線管理における内部被ばく、環境放射能・作業場所のモニタリング、核燃料処理や放射性廃棄物処理などにおける放射能測定、考古学における放射性炭素による年代測定などにも用いられる。
図3.2.11-2 液体シンチレーションカウンタの例