1-1-6-4 水分計

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 固体、液体、気体の水分測定方式には、種々の方式があるが、ここでは、赤外線吸収方式と水晶発振式および中性子水分計を紹介する。

  1. 赤外線吸収式水分計
     特定波長の赤外線が、水分によって吸収されることを利用した水分計である。この方式は、測定対象物の表面の凸凹や、測定距離の変動等、外乱による影響を除去するために、水に吸収される波長と、この波長の両側の吸収されない波長の三つの光を測定対象に当て、反射して帰ってくる光のエネルギーの比を求めている。粉粒体の水分を安定に連続測定することができる。

    赤外線式水分計の構成例

  2. 水晶発振式水分計
     ガス中の微量水分を精度よく測定する方法であり、純ガスの精度管理などに使用される。この方式では、水晶発振子上に電極を設け、その上に水分に感応する機能性薄膜が形成されており、この膜に吸着した水分による水晶発振子の周波数変化を計測して、水分濃度を求める。

    水晶発振式水分計の構成例

  3. 中性子水分計
     中性子を減速させる機能が物質に特有なものであり、水素の減速量が桁違いに大きい値を示す特異性を利用して、試料中の水分を測定するものである。検出器に内蔵されている線源から放射される高速中性子は、試料中の水分により減速されて熱中性子となる。この熱中性子の数を測定することにより水分を求めることができる。この方式は非接触、非破壊で、かつオンラインで連続測定できる。代表的な測定対象としてコークスや焼結原料等があげられる。

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