2-3-4 コンピュータ周辺機器

 本章で扱うコンピュータ周辺機器とは、コンピュータ本体に接続して利用するコンポーネントである。コンピュータ周辺機器は単体としてばかりでなく、FAシステムに組み込まれてユーザの手元に渡ることも多い。
 本章では、コンピュータ周辺機器を次のように分類している。

(1)外部記憶装置
 ハードディスク装置、メモリカードやUSBメモリ、磁気テープ装置、光ディスクなど、コンピュータ本体と接続端子(接続コネクタ)を介してアクセスする記憶装置。

(2)入出力装置
 印刷装置、表示装置、入力装置など、コンピュータと人間の間で、データをやりとりするための装置。

(3)汎用バスモジュール、および関連製品
 コンピュータ内蔵用拡張ボード、VMEbus、VXIbus、ISAbusなど汎用バスに接続して使用する製品および汎用バスを内蔵した筐体。

(4)その他の周辺機器
無停電電源装置などの、前記のいずれにも属さない周辺機器

4.1 外部記憶装置

  保存用の大容量記憶には磁気テープ装置、高速アクセスが要求される二次記憶装置にはハードディスク装置やソリッドステートドライブ、データの交換や比較的小容量・短期間のデータ保存にはメモリカードやUSBメモリが利用されている。

4.2 入出力装置

  1. 印刷装置
     印刷装置には、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタなどがある。帳票や、グラフなどコンピュータの画面(画像)イメージの印刷を主目的とする据え置き用途としてレーザプリンタもしくはインクジェットプリンタが用いられる。導入・ランニングコスト(単位期間あたりの印刷量)、印刷速度(応答性)、寸法や重量や消費電力(設置環境条件)にそれぞれの特徴があり、目的に応じて選定する。サーマルプリンタは小型化に適した構造で、巡回点検の記録やラベル印刷などの可搬用途で用いられることが多い。
  2. 表示装置
     表示装置としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクタが挙げられる。コンピュータの画面表示や生産システムの状態表示を目的とした据え置き用途には液晶ディスプレイが主流で、より高コントラスト・低消費電力を特徴とする有機ELディスプレイも用途によって用いられる。集中監視などの目的で大画面を表示する際には、プロジェクタや大型ディスプレイ、複数のディスプレイを組み合わせたマルチディスプレイが用いられることがある。
  3. 入力装置
     入力装置にはキーボードが多く利用されているが、部品や完成品などの管理システムには音声入力装置やバーコードリーダ、IDカードリーダが利用されている。また、画像を伴う入力にはWEBカメラが用いられる。

4.3 その他の周辺機器

 信頼性確保や自動運転の為に、オンオフ制御機能を持った無停電電源装置がある。

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