製造業におけるエネルギ-効率向上へのシステムアプローチ(平成28年3月)

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エネルギー効率(Energy Efficiency)の高い低炭素社会の実現を目指して、産業界・ビル・家庭・運輸など様々な分野でのソリューションと共通の社会インフラ基盤が求められている。特に産業オートメーションでは従来生産性向上の一環として取り組まれてきた省エネルギー対策が、単独の設備や組織を対象とするレベルから複合的なシステムレベルでの最適化へとシフトしつつあり、より高度な計測・制御技術の活用も急務となっている。このような背景を受けて、国際標準化組織や地域・業界組織がその社会全体に通じたアプローチを整え、高エネルギー効率社会への移行を推進している。自律分散した管理単位が最高のパフォーマンスで運用されていれば良いとも言えるが、現実的にはその管理単位の設定や施されているパフォーマンスの向上手段が設備や施設、プロセス、企業の組織によってその場限りの解決策になっていることが多く、必ずしも全体として効率良い結果に結びついていないケースもある。更なる改善を進めるためには、個々の装置レベルでの最適化では限界があり、組織横断的な活動を通して全体的な最適解を追求する必要がある。このような複合的なレベルでの見方は「システムアプローチ」としてのガイドが必要であるとの認識から、IEC/TC65やISO/TC301ではこの視点に沿った「アプローチを示した国際標準」の開発が用語の整理とともに進められている。

本White paperでは、国際標準化の方向と整合をとりながら、そこで展開されている方法論を踏まえて、また実務的な省エネ活動とのつながりをとりながら「システムアプローチ」を解説した。企業のエネルギー効率化を推進する立場にある方、省エネ・プロジェクトのリーダーおよび現場担当者の方々のご活動の参考にしていただければ幸いである。

目 次

1. はじめに
2. エネルギー世界事情とIEC/TC65/JWG14発足の経緯
3. エネルギー管理
4. システムアプローチ
5. 生産システムの構成とエネルギー効率向上のための制御技術
6. 今後の展望
7. 地球環境保全とエネルギー管理

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