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放射線計測委員会 最新技術動向紹介
放射線計測委員会 最新技術動向紹介
放射線計測委員会では、毎月の会合にて会員各社による最新技術動向紹介を行っています。紹介された技術動向のテーマと概要を以下に示します。さらに詳しくお知りになりたい方は、当委員会事務局までご連絡ください。(最終更新日:2024年7月23日)
テーマ | 「ミュオン顕微鏡」 |
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概 要 |
ミュオン顕微鏡は、ミュオンを試料に照射して、その透過像と磁場分布が取得可能である。ミュオンは、数十MeV以上に加速すると非常にものをよく透過し、放射光を出さないということから、電子に比べても非常によく透過する。3MeVの電子顕微鏡でも生物系試料で3µm厚さぐらいのものしか透過できないが、ミュオンであればmm厚さのものを数十nmの分解能で見ることが可能である。また、µSR法により局所磁場を測定することができる。4MeVのµ+ビームをタングステンに打ち込むと、µ+の核の周りを電子がまわるミューオニウムができる。そこにイオン化レーザーを打ち込んで電子をはぎ取ると、超低速ミュオンができる。その超低速ミュオンを高電圧(40MV)で加速すると、単一エネルギー 40MeVのµ+ビームができる。そのビームを試料に打ち込んで、試料の磁場を測定できる。試料に入ってエネルギーを失ったµ+は、磁場に捉えられ歳差運動をする。そして、µ+は2.2µsの寿命を迎えると崩壊して、スピンの向きに陽電子を放出する。その陽電子を検出することにより、磁場の方向がわかることとなるのである。 |
テーマ | 核融合炉の中性子計測(日本原子力学会2023秋の大会聴講内容) |
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概 要 |
核融合炉は将来のエネルギー源として期待されており、核融合エネルギーの工学的実証を目的として、国際協力のもと核融合実験炉ITERの建設が進められている。核融合炉では高温プラズマ中の核融合反応を利用するため、ITERではプラズマの特性評価やプラズマ制御用の入力信号として複数種類の中性子計測システムを設置予定である。これらのシステムでは、中性子検出器として核分裂計数管やダイヤモンド検出器が多く使用され、エネルギー・位置・時間分解能の高い測定 |
テーマ | 「放射線研究発表会」および「放射線安全管理研修会」 |
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概 要 |
放射線利用技術の最新情報と最新動向を調査する目的で、「アイソトープ・放射線研究発表会(主催:(公社)日本アイソトープ協会)」および「放射線安全管理研修会(主催:放射線障害防止中央協議会)」に参加した。各セミナーの中で報告された「Cs-137照射装置を代替する加速器式模擬ガンマ線線量校正場」、「世界における食品照射の現状」、「低エネルギーX線による食品照射」、「医療用RI製造と放射性医療品を取巻く状況」等の放射線利用技術について紹介した。 |
テーマ | 改正「JIS Z 4331 個人線量計校正用ファントム」の紹介 |
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概 要 |
この規格は,個人線量計の校正及び試験に用いる個人線量計校正用ファントムについて規定したものである。これまでの2005年版には、体幹部を模した校正用のファントムとして3種類のスラブファントムPW、P-30及びP-40のみが規定されていたが、今回の改正で、頭部を模したシリンダファントム、手首・足首を模したピラーファントム、手指を模したロッドファントム、β線用の平板形ファントムが追加となった。それら新しく掲載されたファントムの仕様や構造について解説した。 |
テーマ | 反転薄型シリコンダイオードを用いた中性子個人線量計の開発 |
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概 要 |
中性子個人被ばく線量計は中性子エネルギー0.025eV~15MeV まで幅広い範囲の測定が求められる。シリコンダイオードを用いた速中性子センサーと熱中性子センサーを使用してこの広いエネルギー範囲を測定しているが、中性子エネルギー100keV~1 MeV の範囲におけるエネルギー応答特性は国際放射線防護委員会が定める1cm 線量当量換算係数に対して過小評価である。この過小評価を改善するために新たに開発した反転薄型シリコンダイオードを速中性子センサーと熱中性子センサーに適用した。この反転薄型シリコンダイオードを使用することで中性子個人被ばく線量計の中性子エネルギー応答特性を改善することに成功した。 |
テーマ | Personal neutron dosimetry: State-of-the-art and new technologies |
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概 要 |
中性子個人線量測定は長い間研究が続けられており、TLDやエッチングトラック線量計が広く使用されているが、他の線量測定技術(EPD、FNTD、OSL、RPL)の商用装置としての使用や試作品の開発が増加している。また、代替材料の使用や異なる検出技術の併用、新しい画像解析アルゴリズムの使用など、さまざまな開発が行われている。今後、個人線量測定のための新しい量である個人線量(Hp)についても検討が必要であり、中性子個人線量測定は活発な研究分野であることが確認されている。 |
テーマ | 車両汚染検査モニタ |
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概 要 |
大型車両の表面汚染を自動で検査する装置を開発した。車両を囲うゲートにβ線検出器を備え、検出器と車両表面の距離を一定に保ちながら走査させ表面汚染検査を行うものであり、ダンプトラック1台あたり4分程度での検査が可能である。これにより、車両表面汚染を確実かつ迅速に検査することができる。主な用途は、除染廃棄物の運搬後に処理区域から退出するダンプトラックの汚染検査である。 |
テーマ | 電池塗工厚オンライン測定用厚さ計 |
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概 要 |
近年、電気自動車、ハイブリッド車による低炭素化の促進、そして再生可能エネルギーへの関心の高まりとともに二次電池の需要が大幅に高まっている。 |
テーマ | 爆発物探知装置 |
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概 要 |
ウォークスルー型の爆発物探知装置を開発した。 |